2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

微笑みの国よ、ありがとう

暗い世相の時はひとりでいない方が良い。でも、あまり外出しないようにと言われると手に負えない。だから、出先で行なう仕事が入ると助かる。必要な用事で出かける分には気も楽だ。外注スタッフなので周りの社員と話したりはしないが、活気のある場所にいら…

うしろにいるのは分かっている

誰の言葉だったろうか。人が亡くなった時には、その人の不在の輪郭に生前の人生が表れるような話を聞いたことがある。偉業を成し遂げたその人の実績が、本人の姿を空洞として見せつけてくるのだ。その人はもういない。ただ、その圧倒的な不在を噛み締めてい…

スノードームに君と僕

中年域に達してからの雪は、困ったものとしてしか見られない。クルマ移動の手間や、電車が止まるなどの交通障害への不安が先ずはよぎる。僕の記憶では、小学生くらいまでは雪が降るとはしゃいだものだ。雪だるまを作るとか雪合戦をするとか、遊び道具として…

不眠不休で不安的中

ここ数日で爆発的に使われるようになったワードがある。「不要不急」という言葉。かつて聞いたことはないのに、聞いてすぐ「そのことか」と合点がいく。ノー◯◯ノー◯◯的な言い回しでいうなら、これはノーニード、ノーハリーといったところか。そう言い換えた…

夜の散歩をしてみた

酒場の賢人から「路地裏のキムチ屋が美味い」という情報が入ったので、早速その場から向かってみた。酒場エリアから徒歩5分程度だが、彼らからは「わかりにくい場所」と注意されていた。でも、ザックリと聞いた店舗の地図が頭で描けたので、これなら地図ア…

ピンクとブルーに満たされて

週末に高校の同級生たちに会うので、酒場の予約をした。普段は日曜日定休の店だが、予約を入れれば開けてくれる。そこで、店主に直接打診してみたら「OK」とのこと。もともと都内で飲む予定だったが、そこは不要不急の用事なのでキャンセルし、地元の酒場…

自分に自信なんて、ないよ

前にも書いたと思うけれど、僕は飲食店でオーダーミスに立ち合うことが多い。僕が言い間違えているのかもしれないけれど、いざ供された時に「あれ?」と思うことが多々ある。それを「まあ、いいや」と特に質すことなく食べていると、後から店員にミスだと告…

花見の季節に冬眠中

いつもの僕なら、桜が咲く頃になると朝のジョギングを日課として取り入れるのだが、今年は一向に走る気配を見せない。自分のことながら、全然走る気が起きないのである。昨今のウイルス騒動が関係しているのかと問われると、それに甘えて走り出しを先延ばし…

ビーチで水分補給

海なし県民だから海を意識することなく生きているけれど、たまに無性に海に行きたくなる時がある。仕事が午前中で終わったり、休み前の仕事がキャンセルになって時間が空いたりすると、ふと「海、行くかな」という気分になる。その時にチョイスするのは、な…

輝ける太陽の季節

酒場のバイト女子と話していると、若い子に特有のあふれんばかりの生命力を感じる時がある。恋愛感情ではないけれど、その若々しさに触れることは非常に貴重な機会だと思っている。僕みたいな中年がこれを体験するためには、本来ならお金を払わなければ得ら…

スタンドそばアローン

急いでいるときに駅のホームにある立ち食い蕎麦屋に寄ることがある。僕はなぜかJR錦糸町駅の下りホームで食べることが多い。この立ち食いそばスタンドを気に入っているわけでは決してないのだが、時間の都合で「ここでしか食べられない」と言うタイミング…

くちはわざわいのもと

以前勤めていた会社に、1日の大半を誰かの悪口を言うことに終始する変な男がいた。電話で誰かと話しているのだが、こんなに長時間にわたって悪口を聞かされている人も同程度のレベルの人間なのだろうと思われる。僕が極端に悪口を言うヤツを嫌いになったの…

衰えても良い能力

久しぶりに飲酒したら、しこたま酔っ払ってしまった。時間を忘れて飲んでしまった。酔いすぎた翌日は、酒場に再訪して「粗相はなかったか」を確認することがある。以前なら「え、そんなに酔ってましたか?」と聞かれることが多かった。でも、昨日の再確認で…

オンナだらけの国

近所に1軒だけ、個人宅を改築した雰囲気のいい食堂がある。カフェ然とした佇まいの店だが、メニューは定食がメインなので食堂と呼んで構わないだろう。店名にも「食堂」と明記してあるし。店のBGMや内装の雰囲気から察するに、小林聡美が出てくる映画の…

下層レイヤーほぼ不可視

多重になっているものは、上層のものしか目には見えない。当たり前のことだけれど、層を重ねていく過程を知っている人にとってには「見えない内側」のことも考えてしまうだろう。その層の上塗りは、下層を見えないように誤魔化したのか、さらに強固なものに…

悲しき誠実

一般の人たちの会話でも、ボケとツッコミ的なお笑いの立ち位置のように話していることが多くなった。TVではバラエティ番組が増加し、芸人さんのやり取りを日常的に見る機会が増えたからだろうか。まあ、ボケとツッコミと言っても、固有のツッコミワードが…

浮かれ町を横目に過ぎて

僕が都内などの仕事先に行く際は、自宅から自転車かバスを利用して最寄駅に出ることになる。その最寄駅に、現在の僕のすべてがある。すべてというのは酒場のこと。僕が行くのは主に3軒の酒場だが、それぞれが異なった持ち味を持っている。そこにしかない持…

共感は後からついてくる

小さい頃に見たアニメの記憶というのは、鮮明に残っているけれど事実確認はできてない。どこかで記憶を改ざんしている可能性があるからだ。もちろん、それを本気で調べようと思うのならネットでいくらでも検索できるとは思う。でも、その鮮明な記憶の方は死…

たそがれのスクリーム

夜、酒場に行かないと決めてしまうと、生活がシンプルになる。これまでは、酒場の開店時間になるとソワソワして、仕事が手に付かなくなってしまっていた。その「酒場に行きたい願望」による集中力低下を見込んでの労働時間だったと思う。でも、ひとたび「行…

ままならない世界

思い通りにいかないことを、自分の描いた通りに変更させられることを自由と呼ぶと思う。学生時代は思い通りにできないことばかり。反抗したからといって変わらない。ただ、自分は納得していないという意思表明に過ぎない。それは、ワガママではなく、同調圧…

できないことがある

なし崩しフリーランスの現状では、どんな仕事でも断らないようにしている。もちろん違法行為は断るし、仕事として違法行為を依頼されることもない。仕事の種類が「ちょっとズレてるなぁ」と感じても、自分の力になりそうだと思えば受ける。ただ、もう基礎体…

あの勘違いは正せない

どうでも良いことなのに、思い出すと居ても立ってもいられなくなるくらい恥ずかしいことがある。相手がある話の場合は、その相手への申し訳なさで汗が出てしまう。勘違いで、ほんのり不快にさせてしまうのだ。そんな些細な恥を思い出して、ここ数日思い出す…

思春期ごっこ

子供というのは意外と現実的なもので、あまり情緒に流されたりしないものだ。思春期に「やりそうなこと」をそのままやることはない。恥ずかしいからだ。それでも、魔がさす時がある。ステレオタイプな思春期っぽさを演じてしまうのだ。その落とし穴は、だい…

ふるきず

30歳で右膝の靭帯を2本断裂した。スポーツマンにとっては致命的なケガだが、ケガによる腫れが引いてしまえば日常生活には支障はない。ただ、それまでやっていたラグビーからは離れた。ケガから数年は続けていたが、試合するたびに別の部位を痛めるので楽…

肩寄せ合って同じ釜の飯

大学時代は、新入生の年度だけラグビー部の寮で過ごした。寮生活は楽しかったのだが、部屋割りで先輩から選ばれず、母屋の2階を割り当てられてしまった。それは、寮では「食当部屋」と呼ばれ、食事当番として浪人生が住み込む部屋で一緒に暮らすことになっ…

マスクマンズウィーク

昨日の仕事は宇都宮で打ち合わせということで、電車で行った。ウイルス対策なのか、花粉症対策なのか分からないけれど、電車の乗客は9割以上マスク装着者。僕も花粉の季節はマスクマンなのだが、昨日はコロッと忘れてしまった。家にはお得用ボックス入りマ…

リミットにスライディング

締め切りに追われていた仕事が終わると、ナチュラルハイ状態になる。やってる最中は一刻も早くPCを落としてデスクから離れたいと思っていたのに、終わると離れ難くなっている。正確には客先とのやり取りが終わっただけで、最終的な仕上がりになっていない…

白い朝を駆け抜ける自転車

最近読んでいた増田俊也「七帝柔道記」が面白くて、その物語の世界に浸るうちに学生気分を思い出していた。その物語は、著者の自伝的な青春小説のようである。北海道大学の柔道部の日常が描かれているのだが、その日常が全然普通じゃない。ほとんどの場面で…

飛び交う花粉と敏感男

はじめて花粉症という言葉を耳にしたのは、中学生くらいの頃だったと思う。当初は誰もその症状が出ていなかったので、どんな「症」なのか知りようがなかった。高校生くらいになると花粉症の人間が出てきて、春先になるとマスクと伊達メガネをかけたりするの…

そこは心意気を買う

昨日は仕事を予定していたのだが、お客さんが予定がいっぱいということだったので普通に休みにした。日曜日なので出かけても混んでいるかと思ったが、ここ数日の新型コロナウイルスの報道で外出を自粛している可能性もある。なので、近所の巨大ショッピング…